1992年にアントニス・パパンドニスとカリー・パパンドニスの兄妹によって設立されたパパンドニス・ワイナリーは、ギリシャの古い町アルゴスの南部にあります。マランドレニ村のすぐ近くにあるブドウ畑は、有名なブドウ栽培地域であるネメアに属し、アギオルギティコの名産地にふさわしい高品質なワインを作り続けています。アントニス・パパンドニスは、自然の中でブドウを栽培してワインを造るという生活が、都会での生活よりもはるかに充実していると感じ、1979年にこの畑を取得しました。10年以上のブドウ栽培とワイン醸造の経験を経て、市場を把握した彼は、妹のカリーのユニークなマーケティング能力と力を合わせて、自分たちのラベルを作り、ワインのプロモーションと販売を行うことにしました。
マランドレニの郊外、アルゴスの近くに位置するこのドメーヌは、ギリシャの法律により、原産地呼称ワイン(QWPSR/VQPRD)用のブドウ栽培地域であるネメアに属しています。平均標高320メートル、急峻な丘と深い谷に囲まれた土壌は、砂質粘土で、独特の排水性があり、ブドウの成熟を遅らせることができます。この地域は、理想的な微気候(日中は暑く、夜間は涼しく湿気がある)を誇り、優れたワイン生産能力を持つ地元のブドウ品種、アギオルギティコやセントジョージ、ロディティスの栽培に適しています。
ネメアは、ペロポネソス半島の北東部に位置する、ギリシャで最も重要な赤ワインのアペラシオンです。ネメアの小さな村を囲む山々や渓谷では、何世紀にもわたってワインが生産されており、そのほとんどが地ブドウのアギオルギティコから作られています。この黒ブドウ品種からは、リッチで熟成に適した辛口ワインから、軽くて甘いものまで、さまざまなスタイルのワインが造られています。
ネメアでのワイン栽培の歴史は、正確な年代を特定するのは難しいのですが、少なくとも紀元前5世紀までさかのぼります。ワインは、ネメアのライオンを倒すためにネメアに派遣された半神ヘラクレスをめぐるギリシャ神話にも登場しています。古代ギリシャのワイン「フリアシオン」はネメアで造られ、ヘラクレスの血と呼ばれ、今日でもネメアのワインと同じ呼び名で親しまれています。